Garu JP百人一首 / 三笠の月
小倉百人一首 第七番

三笠の月

阿倍仲麻呂出典:『古今集』羈旅・406
天の原 ふりさけ見れば 春日なる
三笠の山に 出でし月かも
三笠の月 ジャケット

ミュージックビデオ

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歌のものがたり

Story

時代背景

奈良時代。阿倍仲麻呂は16歳で遣唐留学生として唐に渡り、玄宗皇帝に仕えて高官にまで上り詰めました。30数年ぶりの帰国が叶うことになった送別の宴で詠まれたのがこの一首です。しかし帰国船は嵐に遭って漂着し、結局生涯故郷の地を踏むことなく、73歳で異国に没しました。李白や王維とも親交があり、その死を悼む詩も残されています。

作者の詩に込めた想い

「広い大空を仰ぎ見れば月が昇っている。あれは奈良・春日の三笠の山に昇っていた、あの月と同じなのだなあ」——異国で見上げる月に故郷の山を重ねた望郷の絶唱です。二度と踏むことの叶わなかった故郷への、生涯変わらぬ想いをこの月が照らし続けています。

歌詞にこめたもの

「同じ月を見て故郷を想う」というモチーフを現代に重ねました。夢を追って町を出て、慣れた暮らしも増えた笑顔も手にしたのに、夜更けにふと胸の奥が疼く。帰る場所は変わってしまったかもしれない、それでも月だけは変わらずに昇る——時を超えて誰もが抱える「帰りたい、でも帰れない」を描いています。

歌詞

Lyrics

若き日に 海を渡った

学びの道は 果てしなく遠く

言葉を覚え 位を得ても

夜毎胸に 灯る故郷

褒められるほど 居場所は増えて

増えるほどに 遠ざかる空

天の原 ふりさけ見れば

のぼる月 ひとつきり

海も国も 隔てるけれど

同じ光が ここにある

帰りたい あの山へ

別れの宴 注がれる杯

明日は船出 待ち望んだ朝

なのになぜか 手が震えてる

帰れぬ予感 風が知らせる

潮の匂いに 紛れて落ちる

故郷の訛り 呼ぶ名前

天の原 ふりさけ見れば

春日なる 三笠の月

潮騒に かき消されても

呼んでいる あの稜線

帰りたい 帰れない

夢を追って 町を出た日

振り返らずに 決めたはずなのに

慣れた暮らし 増えた笑顔

ふと夜更けに なる胸の奥

窓の向こうに 同じ月がある

遠いあの人 見てるだろうか

天の原 ふりさけ見れば

あの頃と 同じ月

どんな町も どんな夜も

ひとつ空で 繋がってる

会いたい あの場所へ

帰る場所は もう変わったかもしれない

あの道も あの声も 変わってゆく

それでも月は 変わらずに昇る

ここでもそこでも 同じ顔をして

天の原 ふりさけ見れば

春日なる 三笠の山に

出でし月かも

天の原 ふりさけ見れば

あの山に 昇った月よ

千年前も 今夜の空も

同じ光が 照らしている

帰れなくても この空は ひとつ

会いたい あの場所へ

出でし月かも……

出でし月かも……

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